仁木こどもヴァイオリン教室
(公財)札幌交響楽団の仁木彩子による子供のためのバイオリン教室です。札幌市中央区にあります。

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教本について

使用している教本


≪導入期≫

当教室では1番最初の教本に「新しいバイオリン教本 1」という本を使用しています。
私の子供時代もこの教本で学びましたので、「全然新しくないやんっ!」とつっこみたくもなりますが、おそらく「スズキメソード 鈴木鎮一 ヴァイオリン指導曲集」と並んで最もポピュラーな教本ではないでしょうか。

「白い本」の方は割とシンプルですがとても丁寧に書かれています。
例えば、音階を上がって行く場合の移弦では、先に弓を移弦して解放弦が鳴ってから、左手の指を外します。
こういった事を、まだ習い始めてすぐの段階で徹底して体に覚えこませるようです。

2巻・・・・ト長調、ハ長調、ヘ長調、変ロ長調、変ホ長調
3巻・・・・ゆびゆみ、ポジションチェンジ、ヴィヴラート、重音など

4巻以降は主に曲集として使用し、他の楽譜なども追加して曲を選びながら進めていきます。

≪導入期≫
白い本の1巻でバイオリンを弾くことに慣れてくると、魅力的な曲の多いスズキ・メソードの教本を平行して使用しています。
年齢によっては、先にスズキから入っていくこともあります。
2巻、3巻あたりまで白い本と並行して使用しますが、白い本が3巻に入ったらスズキは卒業。
その変わり、音階教本やセブシック、カイザーなどの練習曲集に移っていきます。


≪進度と共に付け加えていく教本≫

音階

音階の教本(小野アンナ)は白い本2巻の音階を終えたら開始します。
調合から調を判定したり、五度圏の説明、ドイツ語の音名などもこの本で進めていきます。

セブシック

部分的に訓練する場合に使用します。
op.1-1、op8(ポジションチェンジ)などはかなり有効なのでよく使います。
曲集というよりは、機械的な音型を何度も繰り返すといような、運動でいうと「腕立て伏せ20回」とかそういったイメージです(笑)

練習曲集

カイザークロイチェルローデドント
練習曲集はカイザーからスタートしています。

白い本が2巻のハ長調に到達したところを目安にスタートします。
カイザー→クロイツェル→ローデ→ドント

ととにかく順番にこなしていきます。
この後に順番で言うなら有名なパガニーニのカプリスとなります。





導入ソルフェージュ

最初は遊び感覚で

楽譜をちゃんと読める事がとても大切だと思っています。
そこが疎かになっているために行き詰る子供がいかに多いか!
バイオリンを教えておられる方はぜひともちゃんと教えてあげて欲しいです。

絶対音感が必要だとは考えていませんが、
ソルフェージュの教材を歌わせたり和音を聴かせることを続けていると
多くの生徒さんに絶対音感がついていきます。 

読譜の基礎は最初から大切だと思います。
楽譜を目で追うのも訓練が要りますし、指番号で覚えると後々まで数字に振り回され、
ちゃんと音符を理解しようとしなくなってしまう事もあります。

小さいからまだ良いか・・・。
と考えがちですが、小さいからこそ吸収できるのだと考えてください。

楽譜のしくみは結構複雑ですので、拍子や調性まで理解して、すんなり読めるようになるまでには時間がかかりますが、
初期の段階では、

・リズム
・音譜(どれみ)
・和音(音感)

の3方向から進めています。

その後、調性、拍子など、子供の理解力を待って進めます。

初期の段階はカードなどを使って、簡単な所から徐々に徐々に広げて行くため子供には意外と苦にならないようです。





それをさらにゲーム感覚にするために、
「1分間で何枚、音譜カードを読めるか!」
と競争してみたり、
カルタ大会で音楽用語を徹底的に覚えたりしています。


(おまけ)
ヴァイオリンの導入も、難しい印象をなるべく与えないよう、
「あーせん」はネコちゃんのイラスト入りカード
「でーせん」はブタさんのカード
を使って、繰り返し繰り返し覚えてもらいます。

レッスンでのマナー

先生方はこんなところをみている!


教室を始めてから興味を持って他の先生の教室の様子などを情報交換する事が増えました。
私の場合、幼児の扱い方から教室の方針、その他もろもろまで興味は尽きず、
ヴァイオリンの先生のみならず、ピアノの先生、チェロの先生、さらにはその先生の先生がどうだったか・・・という所まで。

具体的な教え方はもちろんの事、こんな生徒がいる。と自慢話?までいろいろ話題に上りますが、
レッスンにおけるマナーのお話なども・・・。

「昔のようにお中元、お歳暮なんて時代ではないんでしょうけど、せめて・・・。」
と年配の先生方のお話を伺うと、
私などは子を持つ母親として、自分も誰かに失礼な事をしているのではないかと不安になり、

「恥をかくよりも、むしろどうすれば良いのかちゃんと言って欲しい。」
と感じてしまったりします。

「最近では習い事も「生徒がお客様」ですから諦めています。」

という先生も多くいらっしゃるようですが、
私が勇気をもって今まで見聞きして得た知識を羅列しておこうと思いますので参考にしてみて下さい。
あくまでも私の教室の生徒とは関係ない話ですのであしからず。


①ちゃんとあいさつをしよう。

当たり前の事ですが、
「よろしくお願いします。」「ありがとうございました。」など大きな声ではっきり言いましょう。

小さいお子さんは最初は出来ない場合がありますが、家で
「先生の玄関に着いたら、こんにちはって大きな声で言うのよ。」
とあらかじめ言い聞かせて練習してみましょう。
また、注意された時や「分かった?」など質問には「はい!」と答えられるようにしましょう。

また教室で他の生徒さんに会った場合にも「こんにちは」とあいさつするようにしましょう。

②時間は守る。

レッスンに遅れるのは論外ですが、早く着きすぎるのも程度によっては先生の迷惑になります。
5~10分くらい早めに着くのが常識的でしょう。
また、レッスンの最中の時間の使い方ですが、
レッスンの内容が濃くなって時間が延びるのは私などは大いに歓迎ですが、
ただダラダラと楽譜をめくるのに時間がかかったり無駄なおしゃべりをしたりして時間が過ぎるのはお互い良くないですよね。

特にヴァイオリンの場合、用意するのも大変です。

私などは、ある時思い切って、

「教室に着いたら・・・。」
①まず上着を脱いでコートにかける。
②教本を取り出す。
③教本を順番に並べる。
④楽器をあけ肩当てをつけ、弓に松脂をぬる。

というバカ丁寧な絵入りプリントを作って配布したら出入りの時間が短縮されました・・・。
と自慢するとPDFでダウンロードできるようにしてくれ。と同じく弦楽器の先生に言われました(笑)。

また、大人のレッスンで良くあるそうですが、レッスン後の世間話で時間が延びるのもお忙しい先生の場合には気を付けましょう。

③横で見ているお母さんの態度。

レッスンは先生対生徒の時間です。
お家ではサポートして頂く場面も多いかと思いますが、
レッスン中はお母さんは横で黙って見ている。というスタンスでいましょう。

「こら、○○ちゃん、そこちゃんと気を付けてって言ってるでしょ!」「違うじゃない!」

と、誰が先生か分からなくなるパターンと、

「先生、ここどうしても出来なかったんです。」「次はこの曲です。はい○○ちゃん、弾いて!」

などと誰が生徒かが分からなくなるパターンがあります。(笑)
私も子供がいますから、気持ちはよぉ~く分かりますが、
子供自身が先生とコミュニケーションをとれるようになる事を促しつつ、落ち着いて見守って下さい。


④レッスン代

これもたくさんの先生方が話題にされますね。
まず、お金をお財布から取り出して裸のまま渡すのはやめましょう。
お釣りがないようにきれいな封筒に用意していきましょう。
(うちはレッスン代を入れる封筒を用意していますので関係ないです。)

教本の代金など次のレッスンまで先生を待たせるのが悪いかと、その場でとおっしゃる方がいらっしゃいますが、
私の場合は消費税の計算などにも疎いので(笑)、次回で結構ですよ。と言っています。
そこは先生によって臨機応変にどうぞ。

さらに、良く話題になるのは、ピン札問題ですね。
昔のお稽古事では当たり前だったようで、現代では多く意見の分かれる所だと思います。

ある先生は、
「ピン札でお月謝を下さる生徒さんは上達が早い。」

ホンマでっか!?と言いたくなるような事をおっしゃっていましたが、
私自身が頂戴する場合には、
わざわざ銀行に両替に行くのは大変なのを良く知っていますから、そこには拘っていません。

そして渡し方ですが、
封筒の向きを先生の方へ向けてから両手でお渡ししましょう。
レッスン前なら「お願いします。」レッスン後なら「ありがとうございました」と言います。

これもよその先生に言うと笑われましたが、
レッスン代の渡し方。というのを「レッスンだより」に書いた事から、私の教室ではちゃんと出来る生徒さんがほどんどです。
子供のうちから身についておくと、後で困りませんね。


と、ツラツラと書き連ねましたが、
私の知人友人は個人のお宅で教えていらっしゃる方が多いので、
大手の音楽教室などはこの通りではないかと思います。

また、明らかにうちではあり得ないのも割愛しております。
例えば、

・先生に対してため口。(小さな子供なら仕方ないと思いますが。)
・先生に「ご苦労さま」と言う。(「頑張って下さい。」なども使わないようにしましょう。)
・生徒から恋愛感情を持たれて困っている。

など。
えっ!?何々?なにがあったの?
と根ほり葉ほり聞きたくなってしまいますが(笑)
もちろん、先生によって鷹揚な先生もいれば細かい先生もいらっしゃいますし、
生徒さんの雰囲気も教室によって違うと思いますので後は様子を見てという感じですが、
知らないよりは知っておいて損はないでしょう?

ヴァイオリンは何歳から?

永遠のテーマでしょうか。

何歳からヴァイオリンは始めれば良いですか?

というのは、言わば永遠のテーマのようでもあります。

よく引き合いに出されるのは、
「ヨーロッパのヴァイオリニストは6歳とか7歳とか、遅い場合が多い。」
というもの。

確かにそのようですね。
ただこの場合、有名になるヴァイオリストは親や兄弟などが音楽に精通していたり、実際楽器を弾いていたりする場合も多いので、目で見たり耳で聴いたり、環境の面も大きいかもしれません。

日本では、少しでも早くから生徒を囲い込みたいというヴァイオリン教室が、
「3歳!?遅すぎるくらいですよ!早く始めなきゃいけませよっ!」と脅しのようにも見える「すぐすぐ詐欺」なども横行していると聞きますが、
私自身はあまり早くからスパルタ教育する事にはあまり賛成していません。
じっとしているのも無理な年代で無理やり始めなくても、4歳、5歳、6歳からでも十分上手になります。

かと言って、「どうしてもやりたい!」と熱意を持った3歳児にも何度かお目にかかっていて、いかに上手く誘導していくのが良いか、常々研究しています。

ここまでの私の知見を結集させて申し上げると、

☆早く(3歳くらい)から始めるメリット

・親子ともに時間がある。

幼稚園へ行く前は特に、親子で家にいると時間をもてあますことがありますよね。
ヴァイオリン教室に通う事、練習する事がリズムになる場合もあるかもしれません。
お母さんも外へ出て先生や他のお母さんとお話したり、音楽を通じて子供とかかわるのも良いですね。

・姿勢が苦にならない

ヴァイオリンが難しいのは姿勢の不自然さに1つ要因があると思います。
しかし小さい子は割と軽々と馴染んで力も抜けていく事が多いです。
3つ子の魂100までとはよく言ったもので、体で覚えたものは忘れにくいです。
左手の細かい動きなども、小さい頃に始めた方が器用になるのでしょうか。

・耳の育ち、音感

私の教室では3歳でも音符を読む導入や音感の訓練を始めます。
お家でも知識さえあれば、ピアノを弾いて一緒に歌うとかCDを聴かせるなど色々工夫は出来ますが、習いに行った方が早いかもしれません。
またヴァイオリンを毎日弾くことで音楽に対する興味や親しみもわく事でしょう。

・習慣性

ヴァイオリンの練習が当たり前、ヴァイオリンを練習するのが自分のやること。と習慣付くと良いですね。
欲を言えば、「朝起きたら弾く」とか、「ごはんが終わったら練習」と生活のリズムになれば一番良いです。

★早くから始めるデメリット(成長を待つ方が良いと思う事)

・とにかく遅々として進まない場合がある

A線の1の指がシだよ。なんていう理屈は通用しません。
ただただ何度も弾いてみて、「なんか違う?間違った?」みたいな感覚をたよりに進みます。
おうちでの練習時間は3~4分で集中力が途切れたり・・・。
お母さんの方がイライラしてしまったり、物足りなくなってしまう事もあります。
4,5歳になると物が分かってきて、進むスピードも加速する場合が多いです。

・小さいうちは風邪など病気にかかりやすい

幼稚園へ通いだしたり、外の世界に触れだすと病気にかかりやすくなります。
その度にレッスンが中断すると、気持ちも下がってしまったり、それがきっかけに教室から足が遠のいてしまう事もあると思います。

・生活面との調整が大変

3歳だとオムツが取れてないこともあるくらいで、外出も荷物がたくさん必要だったり、お昼寝もまだ必要ですね。
レッスンに行く車の中で寝ちゃったり・・・。
弟、妹さんがまだ小さいという場合もあるでしょうからレッスンの間、預け先が確保できるか、無理なら教室で静かにできるかどうかなど、やりくりが大変。

・言う事をきかない

毎日練習すると決めても、
「これはやだ」「今日は弾かない」とか、
「お外で遊びたい!」などと泣き出したりされると、小さい子ほど手がつけられません。
大きい子も同じかもしれませんが。(笑)

「15分練習したら遊ぼうね。」「おやつ食べてから始めようか?」と親がコントロールしたり
どうしても疲れていて無理そうな場合にはあきらめも肝心です。


今思いつく限りではこれくらいですが、
実際、私自身は本人のやる気が強い場合に限って、様子を見ながら3歳児も受け入れるという方針にしています。
人のお話を聞く事に慣れていない場合や人見知りなどが激しい場合は、少し待ってちょうど良い頃合いを見計らって進めます。

幼少の生徒さんとのお約束は、
①お母さん(お父さん、おばあちゃん、おじいちゃんでも)がレッスンに立ち会って下さること。
レッスンでお伝えした内容をお家でもやってもらうようお願いしています。
少なくとも小学校低学年くらいまではお家の方の協力が必要です。
私の教室ではもっと上の年齢でも親御さんが付き添われている方もおられます。
後で良く分かるように録音したりメモして下されば、1回1回のレッスンが無駄になりませんね。

②ぐずりだしたら時間が経っていなくてもその日のレッスンはおしまいにする事もあります。
せっかく来たのに・・・。とがっかりされるかもしれませんが、嫌な思いを引きずるよりは次に期待した方が良いと思います。
ふざけたりする時も、「ふざけたらレッスン終わっちゃうからね」と約束してレッスンを始めます。

③練習で親が本気になりすぎない。
なんで出来ないの?分からないの?とイライラするかもしれませんが、子供だからしょうがないとあきらめて下さい。
1回の練習で一気に上達するような事はありませんのでいったんおしまいにして再度練習した方が良いと思います。
多くの場合、1年、2年待てば解決する問題が多いです。

④2年は続けてね。
3歳児に限らず、これから習い始める人には、「とにかく2年続けて下さい」とお願いしています。

大抵、1年経ったか経たないかで、

「練習がいやだ」「腕が痛い」(byこども)
「うまく弾けないから才能がないのではないか」「練習させることに疲れた」(byお母さん)

と、ヴァイオリンを嫌がるお子さん、疑問を持ち出すお母さんがたくさんいます。

それで辞めてしまう人もいますがそこをちゃんと乗り越えれば、
2年ほど経過した頃には子供自身の発達も追いつき、
「いつの間にか弾けるようになっている」という事が多いです。(仁木こどもヴァイオリン教室調べ)
もちろん、そこに至るには毎日の練習があっての事ですが。
私も子供がいますので分かりますが、どうしても親は他の子と比べてしまったり、○歳○ヵ月なのにこれで良いのか。と焦ったりしてしまいますが、
小さいうちの早い、遅いは後になればなるほど大差がない事も多いですよね。
むしろ、音楽が好き、ヴァイオリンが楽しいという気持ちを伸ばすにはどうすれば良いか。という事を考えています。

レッスンでは集中力が続く3~4分程度の、カードやマグネットを使った楽しいプログラムを多数用意しています。